「キスってどんな感じなの?」彼女が言った。初めてのキスはレモンの味とか言うからなるべく期待に添えるようにレモン味の飴なめてからキスした。唇をはなした彼女は何故か顔をこわばらせてうつむいてしまった。なんでだろうと思ったら「なんか肉っぽい」って。確かに唇は肉だが。 #twnovel posted at 22:11:26 キスをしたいと思ったが、狭くて汚い俺の部屋に対象物はなかった。仕方なくぬいぐるみにキスしてみた。もそっとして埃が口に入ってきて違うと思った。ゲームの中の彼女がキスをねだる。画面は固くて冷たくて何より目を閉じても眩しかった。本当のキスってどんな味だろうな。 #twnovel posted at 20:25:09 疑われてた万引き事件は犯人が見つかって、あの人は元気になった。結局あの人からは『好き』の返事はもらえなかったけど、毎日元気なあの人を見られるだけでとてもうれしい。今度はちゃんと名前を書いて直接渡せるよう自分に自信を持てるようにがんばる!(今日はラブレターの日) #twnovel posted at 19:57:34 帰り道、三枚目の紙はかさりとポケットで音を立てた。教室の隅で自信なさそうに座ってる奴が俺が好きとか正直嬉しくないけど、元気は出た! 学校にUターンして校長の所に行った。自分の無実を冷静に説明すると校長から「ちゃんと調べるよ」の一言をもらえた。やった! #twnovel posted at 19:48:58 昇降口で靴に入れようとしたところを見られた。紙も見られた。すごく恐い顔してる。きっと迷惑だったんだ。きっと他の誰かじゃなくて私だからダメなんだ。頭の中ぐるぐるして泣きたくなって困ってたら、「サンキューな」と、私の紙をポケットに入れてあの人は帰っていった。 #twnovel posted at 19:42:33 もうだるいから帰るか。荷物を持って昇降口に靴を取りに来たら、俺の靴に何か入れた女がいた。同じクラスの……なんだっけ?「おい」声をかけたらものすごい顔で怯えられた。その手にはあの紙片が握られていた。手を掴んで無理矢理開かせたら、『元気出して』と書かれてた。 #twnovel posted at 19:40:13 絶対やってないって言ってるのに先生はひどいと思う。ちょっと悪いとこもあるけどそんなことする人じゃない。机に突っ伏して寝たふりをしてるあの人が可哀想だ。『元気出して』ノートを切って、小さく畳んで教室を出ると、移動教室に行くフリして昇降口のあの人の靴の中に入れた。 #twnovel posted at 19:35:37 万引き(やってねぇ!)で親が呼び出された。どんなに否定しても先生は信じてくれず。警察もだよ。防犯カメラに写ってたのはたしかに俺だけどやってないのに。帰ってきて机の上にくしゃくしゃの『好き』と『ファイト』を並べた。明らかに同じ筆跡。俺が好き?物好きだな、お前。 #twnovel posted at 19:28:28 一晩考えてやっと『ファイト』と書けた。部活の朝練の前にあの人の上履きに入れて、今日は元気だといいなあなんて思う。自分の名前はやっぱり書けなかった。私ごときが心配してるなんて、きっと困らせるだけ。教室の隅から応援してるね。声をかける勇気はないけど。『ファイト』 #twnovel posted at 19:16:41 『ファイト』と書かれた紙片が上履きの中に入っていた。同じ子だ。筆跡も似ている。誰かと間違えたのではなく俺宛?昨日の俺を見てたのか?あの昨日の醜態を見ていたのか?かあっと顔が赤くなる。恥ずかしさと苛立ちでぐしゃりと潰した紙片を無意識でポケットに入れた。 #twnovel posted at 19:12:30
僕が真剣に悩んでいることをお母さんに話したら、お母さんは「はっはっは!」と大爆笑。ひどいと怒ったら「今日はははの日だからいっぱい笑う日なんだよ」と言う。何てバカな母ちゃんと思ってたら脇を両手でこちょこちょされて僕も「はっはっは!」と笑った。なんかすっきり。 #twnovel posted at 23:55:29 母の日は殺人的に忙しく、家にも帰れずにカーネーションのアレンジメントや花束を作って作って作りまくるんだけど、穏やかで愛しげに奥様を見るまなざしのお手伝いが出来るなら、一年に一度くらいがんばっちゃおうかな? ……でも、今日は寝かせて。(今日は母の日) #twnovel posted at 22:48:14
弟の手から取り上げて、その本気の上書きを試みる。怪我をしませんように。活躍できますように。そしたら弟がこういうのがほしいと言う。あげないと言えば私の頬に手を添えてキスを強請る。胸が痛い。バカね。相手にしないわよ。折角手に入れた互いの親の幸せを壊せないでしょ? #twnovel posted at 07:53:30
「姉さんはこういうのくれないの?」と聞けば、「さっき願いを込めといた」と笑う。「姉さんからも欲しい」キスを強請るように彼女の耳に手を添えれば「本気のバカは相手にしないことにしてるの」するりと俺の手から逃れる。彼女が本当の姉ならこんな感情は生まれなかったのかな。 #twnovel posted at 11:51:55
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last update 05/29 09:12
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